生命(いのち)をつくるもの

生命(いのち)をつくるもの

 

私たちの生命(いのち)は、まわりの環境と常に一体であり、

その中で自己という生命(いのち)の秩序を保ち続けています。

 

いったい生命(いのち)の秩序は何がつくっているのだろう。

 

魂(たましい)がつくっているのだろうか?

それとも、物質がつくっているのだろうか?

 

 

物質が生命の秩序をつくりだすことがあるのだろうか?

 

空気や水との「つながり」がなければ、私たちは生きていくことができません。

体内で保持した水という場で、

酸素を利用した化学反応(代謝)が起こっています。

 

私たちの意志とは関係なく、物質の化学反応が起こる場が生命(いのち)です。

 

全体とのつながりの中で、

物質の化学反応によりエネルギーの循環が起こっています。

 

代謝によって生成した電子の流れによって、フリーエネルギーが生まれます。

フリーエネルギーを生み出すシステム

それが生命(いのち)です。

 

物質循環が起こると同時にエネルギー循環が起こり、

それによって私たちの生命(いのち)が動き続けています。

細胞の内外には電圧というエネルギーが生み出され、

細胞の恒常性が維持されています。

 

 

通常、水の中で物質同士を混ぜ合わせても、

化学反応はそう簡単には進まないものです。

 

生体内の代謝を進めるためには、

酵素と呼ばれる高分子のタンパク質が化学反応を触媒します。

この酵素というタンパク質は、

DNAという遺伝子に基づいて合成され、

その遺伝子もまた生体内でつくられる物質の1つです。

 

化学反応に進めるために必要な物質を、生体内でつくりだしているのです。

 

こうして代謝を行うために必要な場を維持しているのが、

私たちの個の生命(いのち)です。

 

呼吸により空気を取り込み循環している間に、

酸素を供給して、二酸化炭素を排出します。

 

水分を摂取して体内に保持することで、

化学反応が起こる水溶性の場をつくっています。

 

適度に体温を調節することで、

代謝による化学反応を調節しています。

 

食事によって物質を取り込み、

エネルギー源とすると同時に、

遺伝子や酵素などの物質さえもつくりだしています。

 

 

食べ過ぎによる過剰な物質の取り込みは、うまく化学反応が進まなくなります。

物質循環が低下すると同時に、エネルギー循環も低下してしまいます。

 

私たちの生命(いのち)は、

過剰な物質をどうにかして排出しようと、

調整しないといけなくなります。

 

さまざまな症状が現れたかのように見えるのは、

生命(いのち)の場が働いているからです。

 

病気というエラーが起こっているわけではないのです。

 

 

 

「生命のしくみ」総論

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