「オミクロン株XBB対応ワクチン」抗原原罪の懸念

「オミクロン株XBB対応ワクチン」抗原原罪の懸念

「オミクロン株XBB対応ワクチン」抗原原罪の懸念

【この記事のまとめ】
オミクロン株XBB対応ワクチンは、品質データと非臨床データ(マウスのデータ)のみを元に承認審査が行われています。

マウスでの追加接種によって、オミクロン株 XBB 系統に対する中和抗体の誘導を確認しただけで承認されてしまっています。

しかし、実際にはオミクロン株XBB系統よりも起源株の中和抗体が桁違いに多く誘導されており、「抗原原罪」が起こっている可能性があります。

ヒトでの臨床試験が行われておらず、有効性が疑わしく、また安全性のリスクが非常に懸念されると考えられます。

 

当初95%のワクチン効果があると宣伝されて、新型コロナウイルス感染症のmRNAワクチン接種が開始されましたが、感染予防効果がないことは誰の目にも明らかではないでしょうか。

また重症化予防効果があると言って、追加接種(ブースター接種)を繰り返しましたが、逆に免疫低下による重症化やスパイクタンパクによる後遺症によって様々な疾患が増加しています。

そのような状況下で、2023年9月20日から日本国内でのオミクロン株XBB対応ワクチンの追加接種が開始されます。

いったいどうして医薬品の効果は過大評価されてしまうのでしょうか?

また安全性のリスクは過小評価されているのでしょうか?

 

 

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オミクロン株XBB対応ワクチン(オミクロン株 XBB.1.5系統 1価ワクチン)

「オミクロン株XBB対応ワクチン」抗原原罪の懸念

薬事・食品衛生審議会 医薬品第二部会 資料(令和5年7月31日)

 

2023年9月1日にオミクロン株対応ワクチンの一部変更について承認が行われ、オミクロン株XBB対応ワクチン(SARS-CoV-2 のオミクロン株 XBB.1.5 系統のスパイクタンパク質をコードする mRNA を有効成分とする1価ワクチン)が承認されました。

しかしこれは、品質データと非臨床データ(マウスのデータ)のみを元に審査が行われています。

マウスを使った試験で、中和抗体ができることを確認しただけで、承認されているというわけです。

つまりヒトでの臨床試験はいっさい行われていません。

 

コミナティRTU筋注(ファイザーのオミクロンXBB対応ワクチン)

1価(オミクロン株 XBB.1.5 系統)のコロナワクチンの審査結果について(コミナティ RTU 筋注等)

「オミクロン株XBB対応ワクチン」抗原原罪の懸念

 

第47回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会 資料(令和5年6月16日)

FDA VRBPAC(6月15日開催)資料

「オミクロン株XBB対応ワクチン」抗原原罪の懸念

ファイザーの資料を参考にして考察すると、このグラフはマウスに、起源株ワクチン1回目接種(0日目)→起源株ワクチン2回目接種(21日後)→105日後に起源株+BA.4/5 対応2価ワクチン接種(105日後)→XBB.1.5 ワクチン接種(134日後)という流れで行った後、160日後に採血したデータです。

つまりXBB.1.5ワクチンを接種してから26日後の採血データで中和抗体を評価しています。

オミクロン株 XBB 系統(XBB.1.5、XBB.1.16、XBB.1.16.1、XBB.2.3)に対して中和抗体の誘導が認められていますが、桁違いに起源株に対する中和抗体の量が多くなっています。

 

追加接種で違う変異株のワクチン接種を行った場合、初回免疫をつけた起源株が記憶されており、起源株の中和抗体が強く誘導されてしまっています。

XBB対応ワクチンのマウスの試験データから、抗原原罪が起こっている可能性があります。

 

「オミクロン株XBB対応ワクチン」抗原原罪の懸念

こちらはマウスにXBB.1.5 ワクチンで初回免疫をつけた時のデータです。

XBB.1.5ワクチン1回目接種(0日目)→XBB.1.5ワクチン2回目接種(21日後)を行った後、49日後に採血したデータです。

つまり2回目のXBB.1.5ワクチンを接種してから28日後の採血データで中和抗体を評価しています。

当然ながら大きな違いは、起源株に対する中和抗体が誘導されていないことです。

 

スパイクバックス筋注(モデルナのオミクロンXBB対応ワクチン)

1価(オミクロン株 XBB.1.5 系統)のコロナワクチンの審査結果について(スパイクバックス筋注)

「オミクロン株XBB対応ワクチン」抗原原罪の懸念

マウスを用いて、追加免疫(3回目接種)として1価(オミクロン株 XBB.1.5 系統)ワクチンを用いて、オミクロン株 XBB 系統(XBB.1.5、XBB.1.16、XBB.2.3.2、EG.5.1)に対して中和抗体の誘導が認められています。

しかし、ファイザー社のワクチンと同様に、起源株に対する中和抗体の方が桁違いに多く誘導されています。

 

抗原原罪(original antigenic sin)

「抗原原罪」とは、起源株のワクチンで付与された免疫がある状態で、変異株型のワクチンを追加接種すると、起源株に対する既存の免疫が、その変異株に対する新たな免疫が誘導されるのを邪魔するという免疫現象のことです。

ウイルス感染において、最初に出会ったウイルス株の印象がいつまでも免疫系の記憶に残って、その後に同じウイルスの変異株に感染した際、変異株に特異的な抗体を作らず、以前の株に対しての抗体ばかりを産生してしまうのです。

この抗原原罪はウイルスなどの病原体に対する自然感染だけでなく、ワクチン接種においても起こる場合があります。

 

まとめ

「オミクロン株XBB対応ワクチン」抗原原罪の懸念

 

オミクロン株XBB対応ワクチンは、品質データと非臨床データ(マウスのデータ)のみを元に承認審査が行われています。

マウスでの追加接種によって、オミクロン株 XBB 系統に対して中和抗体の誘導を確認しただけで承認されてしまっています。

しかし、実際にはオミクロン株XBB系統よりも起源株の中和抗体が桁違いに多く誘導されており、「抗原原罪」が起こっている可能性があります。

ヒトでの臨床試験が行われておらず、有効性が疑わしく、また安全性のリスクが非常に懸念されると考えられます。

 

 

「オミクロン株XBB対応ワクチン」抗原原罪の懸念